Forest Barn FLAT

◎4月12日(日)

 この日は朝からフォレストバーンFLATの見学会。
 場所は佐賀県神埼市です。

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 手前の畑に植えてあるのは小麦だそうですが、外壁に信州カラマツを貼った
FLATは、こんな田園風景に自然に馴染んでいます。特に外壁はクリア塗装をし
たのみで木の地肌の色そのままなので尚更ナチュラルな風合いなのです。

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 今回のFLATはガレージ付き。2台分は余裕で停めることができるガレージを
設けました。右側がガレージです。ガルバリウムで屋根と外壁を造り、風の抜
けるデザインにしています。このガレージは部屋にすることもできますが、フ
ォレストバーンでは完成した家を新たなモデルプランとしてその上に自分たち
の要望を描いていくことで設計カスタマイズする方法を提案しています。

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 なんだか日本じゃないみたいなワイルドな風景ですが、実は手前の窪みはク
リークでして佐賀平野のこの辺りではよく見かけるものです。お陰様で地盤改
良のために松杭を100本以上は打ち込みました。

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 真横(こちらが南面です)から見たFLAT。リビングからのデッキの繋がり
は内土間へと続いています。

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 これがその内土間です。洗濯物干にもワークコーナーにもなる多機能なスペ
ースです。

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 これだけのウッドデッキはなかなかありません。これもFLATの大きな特色
です。ベンチにもなっているので、かなり実用的です。

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 回遊型キッチンとリビングです。床は木曽ヒノキ、天井はスギと、今回の
FLATはナチュラルな仕上げです。

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 キッチンスペースは回遊型になっているので、左右どちらからでも利用で
きます。

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 浴室はハーフユニットバス+FRP仕上げ。装飾性をなくしたシンプルで掃
除のしやすい造りです。

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 晴天の日曜日。多くの方にご来場いただきました。まだ外溝ができていな
いので、近々建主と共にその打合せをする予定です。敷地が広めなので、来
客用の駐車スペースを裏手に設け、正面を雑木林風にしようかと考えていま
す。その工事が完成したらまたご案内したいと思います。

2015-04-26 | Posted in 365day's galleryNo Comments » 

湯布院の家。

◎4月10日(金)

 いつも思うことって、フッとその時になって同じような場面が巡ってきて、
そうだそう、これっていつもそう思うんだよなあって、感じることなんですね。
 湯布院インターで降りて、右にも左にも曲がらず真っすぐに進み、次の交差
点で右折して坂を下っていくと数分で湯布院の市街地に入るのですが、湯布院
が観光地として成功した要因の一つは「インター降りてすぐ」に立地するとい
うこの利便性にあるんじゃないかって、その時もそう思ったのでした。
 そう感じた瞬間に、心の中に〝近い田舎〟として刻印されるのではないかと
思うのですが、いかがでしょう? インターから降りてすぐ、職場に近い、空
港にすぐ行ける、新幹線で1時間! 生まれ故郷に近い・・・。いろんな近さが
在るのだと思います。
 そんな九州都市圏からの〝近い田舎ー湯布院〟で、この日は棟上げでした。
建築家が雨男なので、見事に雨。現地近くのカフェでまずは腹ごしらえしま
した。

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「やっぱり地鶏蕎麦でしょう。うむうむ、この地鶏コリコリしてて美味いよ」
「いやいやここはだご汁ですよね。この味噌、最高!」
 などど会話しつつランチ終了。
 雨の現場へ。

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 棟は数週間前に上がっていて、この日はどちらかと言うと儀式的な棟上げ式
を行う段取り。手前の祭壇はその準備です。奥では壁紙などの選定を行いまし
た。棟が上がった室内だと、完成する部屋をイメージしやすいんですね。

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 この空間はハイサイドにステンドグラスを貼り巡らしたギャラリー。玄関を
入ってすぐ真上にこんな吹抜けが設けられていて、しかも足下の床には独特の
仕掛けを施しています。

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 畳表のサンプルも3種類用意されていて、その中からお気に入りをチョイス。
ちなみにこれは七島蘭(しっとうい)というカヤツリグサ科の植物で、本来の
琉球畳はこの七島蘭を使った物だけを指していたそうです。野太い手触りが物
語るように、柔道場の畳にはこれが使われていたようです。それだけに丈夫こ
の上ない畳です。他にはい草を使った上品な物や、紙製の物もあったのですが、
建主さんはじめほぼ全員がこの七島蘭に一目惚れした感でチョイスしました。

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 外は雨。
 森の中にひっそりと佇む家も、雨に濡れそぼっています。まだ断熱材が施工
されていなかったので、白い息が出るほどに現場も寒かったのですが、壁に断
熱材のセルロースファイバーが入れば、サッシは高熱貫流率を示す樹脂製です
から室内の熱も確保されるはす。大工さんも仕事がやりやすくなるはずです。
 この家はフォレストバーンの自由設計コースで進めているもので、デザイン
は全くの自由ですが、断熱仕様などはもちろん、軒の出や採光、通風を重視し
た家づくりコーディネートをしていますので、居住性能には自信があります。
温熱計画も第一種換気を用いた全館空調タイプなのです。
 外の冷たい雨が温度を感じさせない室内空間になるまであともうすこし。初
夏には完成の予定です。

2015-04-24 | Posted in 365day's gallery, 旅に向かうNo Comments » 

崖の町。

◎4月9日(木)

 本日は晴天。長崎県佐世保へ家旅です。九州道鳥栖ジャンクションから長崎
方面へ車を走らせること2時間ちょっと。到着したのは港町佐世保でした。

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 このウォーターフロント的な光景がいかにも佐世保ですね。
 車を走らせていると灰色の軍艦も目に飛び込んできます。佐世保というと横
須賀同様にこんなイメージがまずは浮かび、次に佐世保バーガーということに
なるのではないでしょうか。
 木曜日ということもあってか、このウォーターフロントエリアはそれほど人
出もないようでしたが、賑わいを感じたのはアーケード街です。

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 大阪の心斎橋筋ほどに耳をつんざく喧噪に包まれているわけではありません
が、ほどよい人口密度が通りを満たしています。

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 老舗の喫茶店で、二代目マスターが語るその店の歴史(親父と反目して一旦
は店を飛び出したものの何故か今はここに舞い戻っている的な・・)に耳を傾
けつつ昔ながらの味わいがする珈琲をストレートで。

 と、ここまでは単なる旅レポですが、本来の目的は家旅です。
 今回は仲間の工務店さんからの紹介で、〝ある問題に直面している建主さん〟
のご相談にお応えするために、その敷地を拝見&ヒアリングに来たのでした。
「ハウスメーカーに依頼したらかなりの予算オーバーだったんです」というの
が建主さんの第一声。そんな予算は無いし、でも家はハウスメーカーに依頼す
るしかないと思っていたし・・・・。それにね・・・この敷地で上手く家が建
つのか、よく解らなくなって。
 と、ご案内いただいたのが、南面が崖という住宅と商店が混在する一画だっ
たのです。おおー!目の前のこの崖! 光、降り注いでますからー!

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 実は、佐世保は港町であると共に崖の町でもあるのです。それは長崎も同じ。
数年前に起こった長崎の大水害も、擂鉢状の大地に降った大雨が崖から港へと
なだれ込んで引き起こされたものでした。
「今は50段の石段を登った先の家に住んでるんだけど、この歳になるとさすが
にコタエルから・・・。平地に土地の売りが出たんでサッと買ったんです」と
建主さん。
 その土地が25坪。建ぺい率60%、容積率が200%です。しかも南面が崖地!
さあ、どうする? どうしよう! 目標予算は? ほー、1000万円台ですね!
確かに、無理をされてはいけません。老後のライフプランは余裕があればある
ほど安心ですから。しかしこの崖、見事ですね。なんだかお城の石積みに生え
てるような濃い緑色をしたコケのようなツタのような植物や、小さな白い花ま
で咲いてるし。あっ、どうやら僕はこの崖に魅力を感じているようです。しか
しそれは僕だけではないようで、同行していた建築家も目を輝かせています。
プ、プラン、提案しましょう。まずはもっと詳しいお話を!
 というわけで、僕らは建主さんに詳しいヒアリングを決行したのでした。
『崖の町ー佐世保のまさに崖に向かう小さな家』の家旅話はまたいずれ。でも
予算厳しいし、敷地狭いし、でもでもそれ以上に面白いプランができそうだし。
今回はそんな嬉悩ましい家旅でした。

2015-04-22 | Posted in 365day's gallery, 旅に向かうNo Comments » 

糸島へ2。

◎4月8日(水)

この日は海の糸島へ。都市高速を降りて、海釣り公園を通り過ぎ、54号線を
宮浦方面へ。
途中、仲間の建築家〝いずみちゃん〟が自宅を使って開業しているレストラ
ンでランチ。

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漁港を望む、とても住宅とは思えない広々とした空間でいただいた海苔を使
ったパスタも魚介のリゾットも美味い!
食後は、ヤギの〝ヒジキ〟としばし戯れました。

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そしてつぎの目的地である果樹農園へ。
ビニールハウスの中ではブルーベリーがスクスクと成長しつつありました。

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外に出ると、目の前に広がるブルーベリー園。

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ここで農業の6次化へ向けた新たな取組みができないか。そのご相談を受け
たのでやってきたのです。
この日は、事業の目的などを軽くヒアリング。敷地を見せていただき、可
能性と共に課題も見えてきます。正式にプランニングの依頼をいただけるか
は未定ですが、数年前に家づくりをコーディネートさせていただいたご縁で
お声かけいただいたプロジェクトです。何とかお役に立てればと思いました。

糸島は、海と山の豊かさに触れることのできるエリアとして、福岡県民に
限らず他府県からの移住者も多い地区です。先日は山側での候補地探しにつ
いてレポートしましたが、今日は海とそこから内陸に少し入った地区にうか
がったお話でした。

2015-04-18 | Posted in 365day's gallery, 旅に向かうNo Comments » 

山口の家。

◎4月7日(火)

 高速道路で九州道から山陽道へ入り山口県へ。

 昨年から進んでいた『ForestBarn-BigRoof 山口の家』の棟上げが行われまし
た。建主のO様とは打合せを重ね、寛ぎの時間の過ごし方と眺望を大切にしたデザイ
ンを詰めていき、フォレストバーンの様々なモデルプランを参考にしつつ、オリジ
ナルの設計での家づくりとなったのでした。
 現地は自然にも恵まれた長閑な住宅街です。

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 敷地はご実家の真横。そこで当然ながら実家との関係性を第一に考えたプランニン
グを行い、そこに前面道路やその先にある田園風景への視線の抜け方を考えたレイア
ウトから空間デザインへと話は進んで行きました。

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 棟上げを迎えると一気にデザインが建物としてのリアリティを帯びてきます。そこ
で棟上げ時に、外壁材や土間タイル、軒天の塗装色などを決めることが多いのです。
この日は、サッシの色決めに関する確認が遅れていたので、屋根瓦や床材など、すべ
てのカラーリングの確認も含めて打合せを行いました。

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 あいにくの小雨模様でしたが、棟梁さんの指揮の元、構造体は順調に組み上がって
いきます。

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 山口県の認定木材を使うことで国土交通省の地域住宅ブランドの補助金もいただく
ことができました。フォレストバーンでは、第一回目の地域住宅ブランドの採択を受
けたのですが、その後は、独自の申請は出していません。しかし! 各地の工務店は
いろんな団体に加盟していて、そこでこの補助金が利用できることが多いのです。申
請すればすべて補助金が出るというわけではなく、きちんと地域との連携(木材の供
給からプレカット、工務店まで)ができている団体に降りる国の支援策になっていま
すが、フォレストバーンでは最初に採択されたことから地域ブランド化の考え方とし
ては一定の国の認定があったと解釈していて、一方では各工務店がいろんな複数の団
体に所属してこの支援をもらうことができるという現実があるため、独自の申請は控
えています。いろんな解釈があるのでしょうが、本当は補助金がなくても成立するの
が一番理想的だという思いもあるのです。

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 ようやく棟が上がりました。
 大きな屋根が印象的な堂々とした外観の仕上がりが想像できます。

 完成は6月の末の予定。7月には完成見学会を開催させていただく予定です。

 和モダンなフォレストバーンです。

2015-04-16 | Posted in 365day's galleryNo Comments » 

デザインはどこから来るのか?

◎4月5日(日)

 建主となる方に充分なヒアリングを行った後に、第一回目のプレゼンテーシ
ョンを行います。今日は、新たな建主であるT様へのプレゼンテーションの日
でした。
 T様とは、随分古いお付き合いで、T様が勤め先の家づくりイベントに僕が講
師となったのが縁で、それからは新しい家が建つたびにちょくちょく見学に来
ていただいていたのでした。土地探しの候補地も、自分たちの暮らし方に対す
る模索から、集中した時期があり、お休みした時期もあり、巡り巡って、奥様
の実家の近くに理想的な住宅地を探し当てた末に、具体的なご相談をいただい
たのです。
 この日、提案してくれたのは建築家の小林さんと片岡さんのユニット。
まずは、敷地の持つ条件やポテンシャルについて、詳しい説明から話はスタ
ートしました。

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 既に周囲の家が完成しているので、それらの建物と現地との関係性を図示し、
お隣の窓からの現地の見え方や、それらの建物が敷地に対してどんな計画で建
てられているのかを詳しく説明してくれます。
 こんなときに必ずといって良いほど気づくのが、一般的なハウスメーカーの
家が、敷地に対する住宅の可能性を伸びやかにとらえて提案されたものではな
いという事実です。プラン集の枠の中から飛び出すことを禁じられた画一的な
プランはどれも、その敷地でのリアルな生活ではなく、〝玄関は道に向かって
在るもの〟とか〝リビングは南面に向かって開くもの〟という一般的な概念に
従って建っていることがほとんどなのです。
 そんな事実の紹介も行いながら、次は、建主であるT様が、ここでどんな暮
らしをするのかといった想像上の提案を行っていきます。それの根拠となるの
が、入念なヒアリングを行った上でまとめたコンセプトシート。

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 T家の家族それぞれの平日から休日にかけての動きを網羅した上で、それに
応えた空間づくりへと繋がるための〝暮らし方のまとめ〟のようなものを小林
さんたちは話していきます。そして
「じぁ、プランを見たいですか?」と小林さん。建主に家づくりへの参加を促
すいつものセリフを投げかけます。小林さんはインクルーシブデザインのワー
クショップにも参加している建築家で、ユーザー(使い手/住宅の場合は住ま
い手)の思いを拾い上げることに積極的な建築家の一人です。
「見たいです」とT様。ご主人も奥様もはにかんだような笑顔で応えました。

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 提案されたのは、こんなかわいい模型です。もちろん図面も!
 なんと1/200の大きさ。小さい! これじぁ空間を理解できないだろう!と
指摘する人もいるでしょうが、そんなこと関係なしに、この手のひらに乗るス
ケール感がなんともユニークです。
 僕はこのプレゼンテーションに立ち会いながら、『デザインはどこから来る
のか?』ということを考えていました。というのも、提案されたこのプランが、
T様の要望を見事に反映していて、その上で敷地の条件も見事にクリアしてい
たからです。これまでに何百回もこのような場面に立ち会った僕は、そのデザ
インの根拠がよく理解できないというようなプランも見てきました。そしてそ
んなプランたちを後から総括的に振り返ってみると、どうも時代のトレンドの
ようなものがそのプランたちの根拠になっていたような気がすることがあった
のです。しかしそんなプランやアイデアたちは、大概はデザインそのものに新
しさやインパクトがあり、建主の目を輝かせたのも事実です。
 デザイン能力やプレゼンテーション能力の高い人が描いたプランは、圧倒的
な魅力を放つことが多く、そのデザインそのものの持つマジックのような魅力
に目を奪われがちですが、ここには要注意ポイントがあります。
 そのデザインがどこから来ているかということです。
 それは建主が実際にはどんな住まい手となる素質を持っていて、実際にその
場所でならば、どんな暮らしをするのが理想なのかを深くリアルに想像してい
るかどうかということです。その住まい手の暮らしを内包するデザイン。デザ
イナーが持つべき視点はその一点に尽きると思います。
 この決して華美でもなく、スタイリッシュでもトレンディでもなく、どちら
かと言えばベーシックな要素の上に立った、T様の暮らしの動線を丁寧に描き
込んだシンプルなデザインを見ながら、僕はそんなことを考えていました。
 住まい手の望む暮らし方を知るそのプロセスの中にこそデザイナーの活躍す
る領域があります。ユーザー参加型のインクルーシブデザインでは、ユーザー
の気づきやアイデアをユーザー自らが発掘するためのワークショップなどを行
いますが、僕らの家づくりでは、普段からこんな手法を意識して、敢えて極端
な例え話を出してみたり、真反対の意見があることを伝えたり、叩き台となる
〝下手な絵〟をクイック&ダーティ(素早く雑に!)で僕が描いてみたりする
ことでユーザーの思いが誘発されるようにコーディネート(&ファシリテート)
しています。
 住まい手の暮らしから立ち上がってくるデザイン。それが一番自然だと思い
ます。その自然の中に自分や家族を置いてみることで、暮らしの向かう先が決
まるのではないでしょうか。デザインの重要な役割がそこにあります。

2015-04-15 | Posted in 365day's galleryNo Comments » 

古民家の未来。

◎4月4日(土)

 家を出ると、足下には散った桜の花びらが、道の掃除をする人が流した水に
流されてやってくるそんな一日でした。
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 小糠雨降る九州道を佐賀方面へ。
 東背振インターを降りて右に吉野ヶ里公園を見ながら進むと12日(日)にオ
ープンハウスを開催するガレージ付きFLATが小さく見えてきます。
 近づくとこんな感じ。
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 この間までできていなかったウッドデッキも奇麗に完成。これはエコアコー
ルウッドと言って、腐らない杉材を貼ったものです。
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 内装の床には木曽ヒノキを使っています。
 天井は杉です。何とも気持ちのよい空気感が漂っています。
 現場では塗装職人さんが最後の仕上げをしていました。12日が楽しみです。

 この日のメインはこの古民家をめぐる打合せ。実はFLATが
建っている場所の近くにこの古民家が在るのです。

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 この江戸時代から立っている古民家を上手く利用できないかというご相談を
受けたのが今から数ヶ月前、今日は建主の仲間の方にもご参加いただき、この
プロジェクトの方向性を確認したのでした。
 古民家再生には通常のリフォーム以上の費用がかかることが多いのが現状で
す。その課題や、この建物の利用の仕方にもプロジェクトの方向性は大きく関
わってきます。建主のご家族がこの古民家で暮らしていくとなると断熱や構造
などにかなりの予算をかけた工事が必要になってきます。
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 この建物は国道に面していますが、背後には1000坪ほどの敷地があります。
プロジェクトでは、古民家再生だけでなく、この敷地の有効活用も含めた提案
を盛り込んでいて、それは僕が提唱している『近い田舎』プロジェクトともリ
ンクするものです。
 つまり〝人が集まってくる魅力的な装置をつくる〟という発想で、新たなプ
ロジェクトをご提案したのです。その提案の根拠となったのは、建主の家のル
ーツや建主の思い、社会的な背景です。それを何度もヒアリングさせたいただ
き、一度ご提案した企画書を再度練り直し、本日は、お仲間にも吟味していた
だこうという趣向でした。
 お仲間の口からも、この地域の歴史や計画などの情報を聞かせていただきま
した。敷地の背後には筑後川が流れているので、水運関連にも話は及びます。
朝倉市に建てたオーガニックアパートolvaも地域の魅力的な装置をつくるプロ
ジェクトですが、このプロジェクトはそれに地域の人々の声を最初からヒアリ
ングして計画の一部に内包していくようにコーディネートしていくことにしま
した。この方法が、後になってグッと効いてくるはずです。
 日本の様々な地域で古民家や空家の有効利用が求められています。全てに通
用する解決策などはないでしょうが、このプロジェクトがその中の一つの答え
になれば。
 そんな思いで江戸時代からそこにあった空間に包まれていました。

2015-04-08 | Posted in 365day's galleryNo Comments » 

さくら祭り。

◎3月31日(木)

 今日で3月も終わり。去年は行けなかったので、福岡城跡に花見に。
 赤坂けやき通りに車を停め、裏山のような抜け道から城跡をめざしました。
通称は「けやき通り」だけれど、正式には「赤坂けやき通り」だということは、
以前にこの近くにギャラリーを構えていた縁で、この地区の活性化委員会に入
っていた時に、誰かから聞いたこと。
 通りにはその名の由来にもなっているケヤキの大木が街路樹となって道を覆
い、夏にここを通り抜ける時には幾分か涼しい気分になります。映画「悪人」
のロケが行われた「ブックス・キューブリック」という本屋前を歩くと、街灯
に「さくら祭り」のフラッグが風に揺れていました。

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 福岡城跡は平日にもかかわらず大勢の花見客で賑わっていて、天守閣に登る
ためにすこしだけ行列に加わりました。日曜日ならきっと来なかったなあと考
えていると、「日曜日はもっと賑わってたのよね」と残念そうな典子さん。
 天守閣からは、福岡の町が一望できます。西の方に見えている塔が福岡タワ
ーでそこから右に視線を移すと、亀の甲羅のように見えているのが福岡ドーム
です。この福岡城跡と大濠公園は隣接していて、この辺り一帯を巨大なパーク
にしようという構想があるらしいのですが、時々この城跡をブラブラと散策す
る一個人としては、あんまり便利になり過ぎてもなあと偏屈なことを考えてし
まいます。熊本城のようにしっかりと観光地化するのも一つの手ではあるので
しょうけど。

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 ランチはけやき通りのヴェネツィア食堂でパスタを。
 ジェノベーゼにボーノボーノ!

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 午後からはS様との家づくりの打合せでした。
 この日は、新たに変更したプランのある程度の詳細について建築家の松田
くんが説明し、大筋この方向で決定。次回はさらなる詰めと、キッチンなど
の設備についての提案を行うことに。
 このS様はカメラマンなので、当初は家の空間に所々スタジオとしても機
能する場を設けようということになっていたのですが、生活動線を考えてい
るうちに二つの異なる使い方を同じ空間に同居させるのが案外難しいことに
気づいて、最終案に近づいた感のある現プランでは日常生活を優先すること
に。どっちつかずになるよりも、こんな潔い決断も大切なことだと感じまし
た。もう一つ、予算をそんなにかけられないので、暮らしのコアとなる部分
と事務所的な部分を重装と軽装に分けて仕様を設定し、それによって工事費
を軽減しようという作戦なのですが、その点に関して、本日は再度、共通認
識を持ちました。
「模型もその部分は壁に断熱材が入ってないように表現しています」と松田
事務所のスタッフ。
 なるほど、よく見ると壁を模したボードには間柱らしき木材だけが模して
あって、その間柱と間柱の間はスカスカになっています。
「僕もDIYやりますよ〜」と僕。
「僕だってやりますよ〜」と松田くん。
 そんなやりとりをニコニコしながら見つめるSさん。

 こうして、僕らの3月は過ぎていくのでした。

2015-04-05 | Posted in 365day's galleryNo Comments » 

3年目の外壁。

◎3月28日(土)

 午後から北九州方面へ車を走らせました。
 3年前にフォレストバーンTERRAを建てたKさんのお宅へ、これから家づく
りを計画されるYさんをご案内したのです。
 Kさん宅は、外壁に信州カラマツを貼っています。これはT&Tパネルという
種類で、木表と木裏を交互に張り合わせていくのが特色です。塗装は工場で
行われています。塗料はリボスです。黒に見えますが、若干茶色に近い着色
です。

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 まだ3年目ですが、今のところ、よく陽の当たる西面の外壁も目立った色落
ちはないようでした。ただ、メーカーの説明に従えば、あと数年で塗り替える
必要が出てくるはずなので、注意深く経過を見守っていこうと思います。
 木の外壁は、この塗装の塗替えに費用がかかるために敬遠される方もいます
が、メンテナンスをしっかりしていれば経年変化が味わいになってくるのも事
実。いずれを優先するかは価値観です。塗替えの時期は、リボスで5年前後と
言われていますが、中には10年近くも塗替えなしという方もいらっしゃるよう
で、その場合にはやはり外壁の色落ちや色褪せ、一部の腐食などの現象もあり
ます。僕は無精者なので、あまりメンテナンスに気を使うのは苦手なため、10
年間は塗り替えなくて良い塗料などをお薦めしています。また最近は加圧注入
処理したタイプもお薦め。けれど、それぞれ塗りつぶし系だったり薬品を用い
ていたりするのでここでも好き嫌いが分かれてきます。だからこそ、その商品
特性をきちんと理解した上で自分なりに選択することがとても大切だと考えて
いて、その点を建主さんに伝えておくことが大事だと思います。

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 この日は晴天でした。
 遠景におさまる名も無い山(本当は名前があるのでしょうが)をバックにして
TERRAが凛とした姿で立っています。
 家づくりの経緯やその際の注意点などをヒアリングされたYさんご一家。1階
も2階もしっかり見学していただきました。このK邸は薪ストーブを使っている
のでその暮らしぶりも興味津々で聞いていらっしゃいました。

 そこから車で30分ほど移動し、岡垣市へ。
 ここでYさんの家を建てる候補地を見て、敷地それぞれについてアドバイスさ
せていただきました。
 山側のエリアは日照の難点が想像できたり、住宅密集地は眺望が期待できなか
かったり、余計な造成が発生しないか、地盤は良さそうか、などなど、時には近
隣の方へのヒアリングも交えながら、土地選定の進め方をその場でお伝えしてい
きます。

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 ここが、本日見た中では〝面白い建て方〟ができそうだと感じた土地でした。
ここならば南側に他の建物が建つ可能性はなく、しかもそちらに眺望が開けて
いるので開放的なプランができそうです。
 その場で、フォレストバーンのモデルプランならばどのように配置がされる
のかを身振り手振りを交えて〝想像して〟いただきました。このような時には
モデルプランがあると空間把握の目安になるので、すこしはリアルに土地を見
ていただけるのではないかと思います。
 岡垣市の造成された分譲団地で、土地の坪単価は10万円ほど。
 不思議なもので、地方都市の郊外で造成済みだと大概は坪10万円程度です。
これが大手デベロッパーが手がけた大型団地だと15〜20万円ほどになり、地方
の核となる都市に近づけば30万円に近づいていきます。
 ただすこし視点を変えて造成されていない田畑に近い場所で宅地を探せば坪
3〜5万円という物件に出くわすことも可能ですが、そこは人里離れていたりす
るので一般的には敬遠されることになります。

 プランを見て、家を見て、土地を見て、そうやって、自分たちのめざす家が
朧ながらも徐々に脳裏に出現してきます。その輪郭が、夫婦で同じならば良い
のですが、そうでないことも多いのが、まさに人生です。

2015-04-03 | Posted in 365day's gallery, 暮らしの取材No Comments » 

朝倉移住計画!

◎3月25日(水)

 いつものグラプレでランチ。
 シンプルで程よいインパクトのあるサラダと新鮮な烏賊を使ったラグーパスタ。
いつもながら、美味しい!

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 東京の国立から福岡にやってきたシェフは、話し好きで、料理をしている時間
より会話でセッションしている時間の方が、確実に長い。でも手際がいいので、
一人で何人ものお客をさばいている。まあ一時に客が混み合った時の彼の小さな
パニックはかわいいものだけど・・・・・。
 馴染みなので、時々オリジナルレシピもオーダーするのですが、そんな時の彼
は旬の素材ハンターの目になって(もちろん冗談も飛ばしながら)意外な組合わ
せを提案してくれます。夜のオードブルも一皿の中に旬の福岡が凝縮されていて
美味です。

 昼からは、『福岡移住計画』というプロジェクトを推進している須賀さんがや
ってきて意見交換をしました。今進めている朝倉や筑前町の話をする中で盛り上
がり、『朝倉移住計画』を立ち上げようということになりました。

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 朝倉は麦の生産地。
 そこを誰もが移住したくなる〝近い田舎〟にしていこうというコンセプトです。
朝倉インターを降りてすぐのオーガニックアパートolvaや、僕らの建主からお話
をお預かりしている古民家を使った田舎暮らしの提案などを織り込んだプロジェ
クト。焦らずゆっくりと取り組んで行きたいと思います。

2015-04-01 | Posted in 365day's galleryNo Comments »